「オウンドメディアって何のために必要なの?」
「メディアを自社で運用するのは難しそう…」
オウンドメディアの意味や役割について疑問を持っている人は多いでしょう。
オウンドメディアとは企業が自社で管理するメディアのことで、商品やサービスの魅力をユーザーにダイレクトに伝える手段として重要な役割を担います。
本記事では、オウンドメディアの意味や役割、目的や作り方まで分かりやすく解説していきます。
また、運用するメリットや注意点なども紹介していきますので、オウンドメディアの最初の一歩を踏み出すためにお役立てください。
- オウンドメディアの意味やホームページとの違い
- 目的別のオウンドメディアの実例
- オウンドメディアの作り方
- メディアの種類一覧や人気のメディア媒体
オウンドメディアとは?使うメディアの種類やホームページとの違いをわかりやすく解説
オウンドメディアは企業が自社で管理するメディアのことで、主にユーザー向けに発信されるメディアを指します。
下記がオウンドメディアに活用される主なメディアです。
オンライン | オフライン |
---|---|
・ホームページ(コーポレートサイト) ・ブログ ・YouTube ・SNS(Twitter、Instagram、LINEなど) ・スマホ用アプリ ・メルマガ |
・ダイレクトメール ・カタログ ・パンフレット ・リーフレット ・広報誌 |
主に企業情報やサービス概要を掲載する「ホームページ」と混同されがちですが、企業の製品やサービスなどをもとに、ユーザーの興味を引く情報を発信するのがオウンドメディアです。
また、企業情報の掲載だけでなく、ホームページの中で情報発信をしている場合は、ホームページもオウンドメディアの1つと言えるでしょう。
「オウンドメディア」と一言に言っても手段は様々ですので、目的に合わせて適切なメディアを選びましょう。
運用目的・役割は大きく分けて3つ!目的に合わせたメディアの使い方も紹介
オウンドメディアの運用目的は大きく分類すると下記の3つです。
- 企業の製品やサービスの認知拡大・集客アップ
- ブランディングの向上
- 採用の強化
運用目的を定めることは非常に重要で、運用目的が曖昧だとユーザーに上手く響かず、混乱の原因にもなります。
オウンドメディア運用の最初の一歩を間違えないために、目的や役割をしっかりと学んでおきましょう。
運用目的を定めることは非常に重要で、運用目的が曖昧だとユーザーに上手く響かず、混乱の原因にもなります。
オウンドメディア運用の最初の一歩を間違えないために、目的や役割をしっかりと学んでおきましょう。
【認知拡大・集客】運用による情報発信で企業や製品・サービスを知ってもらう
オウンドメディアを上手く活用すれば、その企業の製品やサービスをまだ知らない層への認知拡大や集客アップを望めます。
認知拡大や集客を目的とする場合のメディアと具体的な方法は下記のとおりです。
メルマガ:新製品・関連製品やサービスの紹介
ブログ:製品やサービスのメリットや他社との比較などを紹介
YouTube:製品やサービスの使い方を解説
中でもSNSの活用が分かりやすく、例えばTwitterでプレゼント企画を行なってフォロー・リツイート・いいねを稼ぐのは、新しいユーザーに認知される手段として非常に画期的です。
既存のユーザーに対してメルマガやDMで新商品の情報やセール情報などをアピールするのも代表的な例と言えるでしょう。
ブログなどの自社メディアはもちろんですが、TwitterやYouTube、TikTokなどに公式アカウントを作ることも効率的な集客のコツと言えるでしょう。
【ブランディング】コンテンツを発信して商品への想いをユーザーに印象付ける
企業のブランディングを簡単に説明すると「すごい企業」「良い企業」と印象付けるための施策です。
ブランディングの向上を目的とする場合のメディアと具体的な方法は下記のとおりです。
YouTube:経営者の実績や考え方の発信、製品・サービスの魅力を発信
広報誌:製品・サービスの魅力を掲載
つまり、ユーザーが思わずファンになるようなコンテンツ発信がオウンドメディアの役割と言えるでしょう。
例えば、競合との違いを比較した記事をブログで紹介したり、経営者の実績や製品・サービスの魅力をYouTubeで発信するなど、「自社ならではの強み」をアピールすることがポイントです。
製品やサービスへのこだわり、企業の方針や考え方などを明確にし、分かりやすい形でユーザーに伝えてあげることがブランディング向上の近道と言えるでしょう。
【採用強化】採用のためだけのページを作成して自社の採用活動を活性化する
採用に特化したオウンドメディアを作ることで、企業のニーズに合った人材の確保に繋がります。
採用強化を目的とする場合のメディアと具体的な方法は下記のとおりです。
ブログ:経営者の考えや社員の雰囲気などを発信
SNS(Twitter、Instagramなど):経営者の考えや会社の情報を発信
YouTube:社内の雰囲気やイベント風景などを発信
企業のホームページに設置されている「新卒採用特設ページ」などの採用情報に特化したページが最も分かりやすい例でしょう。
企業に関する具体的な情報を提供することで、応募してくるユーザーとのミスマッチを減らし、安心感にも繋がります。
求人サイトなどの掲載情報では分からない部分を発信し、ユーザーとの距離感を縮めることが成功の近道と言えるでしょう。
オウンドメディアの運用メリットと注意すべきデメリットを解説
オウンドメディアを運用するにあたってのメリット・デメリットも解説しておきましょう。
- メリット→広告費の削減効果や幅広い層へのアピール
- デメリット→成果が出るまでに人件費や時間が必要
オウンドメディアのメリットは、広告費の削減効果や幅広い層へのアピール効果です。
そしてデメリットは、作成にあたって人件費や時間が必要で、すぐに効果を得られない可能性を秘めていることでしょう。
しかし、人件費や時間が掛かる理由や、すぐに効果が得られない理由を把握しておけば、デメリットを回避することも可能です。
ここからは、メリット・デメリットの理由や原因を掘り下げて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
メリットは広告費を抑えながら幅広い層からの認知や理解を高められること
オウンドメディアのメリットは、広告費を抑えながら幅広い層からの認知や理解を高められることです。
オウンドメディアは自社で運営するメディアですので、企業の宣伝・広告を行なう際の掲載費用が掛かりません。
また、一度公開したWebサイトやSNS投稿は残り続けるため、積み立て式の「資産」の側面も持ち合わせていると言えるでしょう。
SNSなどでの情報拡散と検索流入での幅広い集客が望め、売り上げやリピーターの増加、優秀な人材獲得による企業力の強化にも繋がります。
広告費を掛けずに大きな利益を得ることも充分に可能ですので、しっかりと計画を練った上でオウンドメディアの作成・運用を行ないましょう。
デメリットは人件費がかかり効果がでるまでに時間が必要なこと
オウンドメディアのデメリットは、メディアの作成に人件費が掛かり、効果が出るまでに時間も必要なことです。
コンテンツ作成のプロが自社にいる場合は良いですが、オウンドメディアの作成や運用は外注のケースが多く、それぞれコストが発生します。
また、作りたてのオウンドメディアはインターネット上での権威性が低く、検索流入によるPV数(アクセス数)は期待できません。
しかし、コンテンツの数を増やしていくことで検索流入は徐々に上がるため、すぐに諦めないようにしましょう。
次の項目ではオウンドメディアを収益化して費用をカバーする方法を紹介しますので、ぜひご覧ください。
オウンドメディアを直接収益化(マネタイズ)することも可能
オウンドメディアを直接収益化(マネタイズ)することも可能です。
収益化の方法は様々ですが、「アフィリエイト」「広告収入」「コンテンツの有料化」「自社サービスへの誘導」が代表的と言えるでしょう。
中でも、他社の商品リンクを掲載し、そのリンクから商品が売れることで報酬を得られるアフィリエイトは収益化の近道です。
掲載できるメディアはWebサイトやブログが主で、自社商品のリンクと並べて掲載することで、「他社の商品が売れても収益が得られる」という構図を作り上げられます。
しかし、どれだけ効率的なコンテンツを作成しても、満足の行く収益が得られるまでには半年から1年ほど掛かるとされていますので、焦りは禁物です。
半年から1年は「コンテンツを熟成させる期間」と割り切り、良質なコンテンツを積み上げましょう。
オウンドメディアの作り方!実際の運用方法まで手順を解説
ここからは、オウンドメディアの作り方を始め、作ってからの運用方法の手順も分かりやすく解説していきます。
オウンドメディアの作成・運用の手順は下記のとおりです。
- 目的を設定する
- ペルソナ(ターゲット)を設定する
- 適切なメディア媒体の種類を選ぶ
- コンセプトを考えコンテンツを作成する
- 効果測定を行いデータを分析する
オウンドメディアを成功させるには、立ち上げ段階から計画性を持ち、ターゲットを絞ることが重要です。
思い付きで作成・運営しても上手くいきませんので、これから紹介する手順を参考にしてみてください。
目的を設定する
まずは、「なぜオウンドメディアを作る必要があるのか」という目的を明確に設定しましょう。
ここで言う「目的」は、序盤で解説した「認知拡大」「集客アップ」「ブランディングの向上」「採用の強化」などです。
今クリアするべき課題をあぶり出し、1つのオウンドメディアに対して1つの具体的な目的を設定することが成功の秘訣と言えます。
目的を設定することで、「どういうメディアが適しているのか」「どういう人に届けたいのか」などを決める軸が明確になりますので、非常に重要なポイントです。
ペルソナ(ターゲット)を設定する
オウンドメディアの目的を決めたら、次はペルソナ(ターゲット)の設定を行ないましょう
これから作成するオウンドメディアについて、「誰に見てほしいか」を明確に定めるのがペルソナの設定です。
目的と同様に、ペルソナの設定も可能な限り細かく設定することがポイントとなります。
例えば、「旅行が趣味の男性」ではなく「沖縄旅行の際に1人で泊まれる宿を探している北海道在住の20代独身男性」までがペルソナの設定です。
ペルソナを細かく設定することで提供するべき情報も明確になり、成果に繋がりやすくなりますので、時間を掛けて設定しましょう。
適切なメディア媒体の種類を選ぶ
目的やペルソナが決まったら、次はメディア媒体の種類の選択です。
より多くのユーザーにアプローチするためには、ペルソナが目にする可能性が高いメディアを選ぶ必要があります。
例えば、20代女性にメルマガや紙媒体でアプローチするよりも、InstagramなどのSNSや公式LINEなどでアプローチした方が見られる可能性は高いでしょう。
ユーザーの思考や行動を想像し、トレンドなども加味してメディアを決定することが成功の近道です。
コンセプトを考えコンテンツを作成する
オウンドメディアを作る上で、コンセプトを定めてコンテンツを作ることも重要です。
コンセプトとは、コンテンツを作成する際のテーマのようなもので、デザインや内容に関する一貫した方向性を指します。
コンセプトを決める際はペルソナとの関連性を意識することがポイントで、例えば20代の女性をターゲットにするなら「毎日が楽しくなるような情報を届けたい」のようにテーマを定めます。
そして、20代の女性の共感を得られるようなデザインや装飾、文字のフォントにこだわるなど、ターゲットを満足させる世界観作りがコンセプトの役割です。
オウンドメディアのコンテンツ作成は他社へ外注も可能ですが、外注する時こそ世界観がブレないためのコンセプトが重要となるでしょう。
効果測定を行いデータを分析する
オウンドメディアの運用を始めたら、定期的に効果測定を行い、コンテンツの質を高めましょう。
オウンドメディアのコンテンツは、作成してユーザーに届けて終わりではなく、弱点を見極めてブラッシュアップしていく必要があります。
Webサイトやブログの場合はGA4(Googleアナリティクス)での分析がおすすめで、ユーザーのアクセス数や年齢層、滞在時間などが分かります。
また、SNSの場合は各SNSに分析機能があり、Instagramを例に挙げると、インプレッション数(表示された回数)・リーチ数(投稿のアクセス数)・いいね数などで分析可能です。
定期的な効果測定はコンテンツの資産価値を高める重要な役割を果たしますので、コンテンツを作っただけで満足しない意識が大切と言えるでしょう。
参考:次世代のアナリティクスである Google アナリティクス 4(GA4)のご紹介|アナリティクスヘルプ
オウンドメディアに関するよくある質問
オウンドメディアを作成・運用するにあたって、よくある質問に回答していきます。
回答する質問は下記の3点です。
- メディア媒体で人気の種類はどれですか?
- 個人で運用することは可能ですか?
- 成功の秘訣は何ですか?
オウンドメディアの作成・運用は、「いかに理屈を理解しているか」がポイントとなり、疑問の解決は早いに越したことはありません。
それぞれ具体例を挙げながら分かりやすく解説していきますので、ぜひお役立てください。